≪ 過去のデータから未来を予想する ≫
- 日本の過去の主な地震被害 -
発生年 |
地震・震災名 規模(マグニチュード) |
被害状況 |
1891年 (明治24年) |
濃尾地震 8.0 |
●7273 ■14万2177 □8万184 |
1894年 (明治27年) |
庄内地方地震 7.4 |
●726 ■3858 □2397 △2148 |
1896年 (明治29年) |
三陸沖地震 7.6 |
●2万7122 ■□▲8891 船被害7.32 |
1923年 (大正12年) |
関東大震災 7.9 |
●9万9331 ○4万3476 ■12万8226 △44万7128 |
1925年 (大正14年) |
北但馬地震 6.8 |
●428 ■1259 △2180 |
1927年 (昭和2年) |
北丹後地震(京都府北西部) 7.3 |
●2925 ■1万2584 △3711 |
1933年 (昭和8年) |
三陸沖地震 8.1 |
●3008 ■□2346 ▲4917 浸水4329 × |
1943年 (昭和18年) |
鳥取地震 7.2 |
●1083 ■7485 |
1944年 (昭和19年) |
東南海地震 7.9 |
●998 ■2万6130 ▲3059 × |
1945年 (昭和20年) |
三河地震 7.1 |
●1961 ■5539(ほか非住居9187) |
1946年 (昭和21年) |
南海道地震 8.1 |
●1330 ○102 ■1万1591 □2万3487 ▲2598 × |
1948年 (昭和23年) |
福井地震 7.3 |
●3895 ■3万5420 □1万1449 ▲3691 |
1995年 (平成7年) |
阪神・淡路大震災 7.3 |
●6500 ■10万282 □10万8402 火災294 |
<凡例> |
●死者(人) ○行方不明(人) ■家屋全壊(件)
□家屋半壊(件) △家屋消失(件) ▲家屋流出(件)
×津波発生 |
(理科年表ほかによる。死者300人を超える地震について計上した) |
上の表で示したように、1891(明治24)年の濃尾地震から1995(平成7)年の阪神・淡路大震災までのおよそ一世紀の間に、
死者が300人を超える地震が13回も起きています。
日本が地震国であることをほとんどの日本人は理解しているはずなのに、なぜ地震の被害を繰り返しているのでしょうか。
○ いつ来るかわからない地震に対して、緊張感が持続しない。
○ ほとんどの日本人は地震の恐怖を体験していない。
○ 地震に対する認識不足。
また、木造住宅事態が抱える問題もあります。
在来木造住宅は、その安全性を設計者や施工者の技術力に依存してきた歴史があります。
1950年に建築基準法が施工された後も、木造住宅の構造に関する規制は緩く、
この傾向は基本的に変わりませんでした。
1981年には新耐震設計法が導入され、在来木造にも壁量の計算が義務付けられましたが、
ここでも接合部や床構面についての検討は抽象的で、安全性を十分に確保できているとは言えない状況でした。
設計や施工の現場の問題もあります。在来木造住宅の増改築では、構造の検討をせずに工事を進めるケースが多く見られます。
新築でも、建築確認を受けた内容とは異なる建物が現場で立てられているケースが少なくありません。
こうして、既存の在来木造住宅の耐震性は低いまま放置されてきました。
近い将来、東南海・南海地震は必ず起こる と言われています。
次に示す表は過去の被害状況から予想した東南海・南海地震の被害状況です。
- 東南海・南海地震の被害予想 -
地震の規模 |
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マグニチュード |
8超 |
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最大震度 |
6強 |
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最大津波高 |
1.9m |
被害想定 |
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死者 |
200人弱 |
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負傷者 |
3000人超 |
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建物の全半壊 |
2万2000戸 |
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避難生活者 |
1万人超 |
発生の確率 |
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30年以内 |
50%程度 |
|
50年以内 |
80%程度 |
過去の南海地震(参考データ) |
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1854年12月24日 午後4時発生 |
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◎ 規模:マグニチュード8.4
◎ 県内の被害:死者5人 負傷者19人 倒壊家屋2961戸 |
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1946年12月21日 午前4時19分発生 |
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◎ 規模:マグニチュード8.0(震度高松5)
◎ 県内の被害:死者52人 負傷者273人 倒壊家屋608戸 半壊家屋2409戸 |
特に新耐震設計法導入前である1981年以前に建てられた家が危ないと言われています。
実際、阪神・淡路大震災(1995年)では、
1981年以前に建てられた木造住宅や中低層ビルへの被害が大きかったという報告があります。
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